過去20年間における大気中の二酸化炭素濃度の増加の内4分の3以上は、石炭・石油など化石燃料の燃焼によるものです。工業化の進んだ中国、アメリカ、 ロシア、日本などの国は排出量が大きな割合を占め、とりわけ重い責任を担っていると言えます。
二酸化炭素排出量の最も多い中国は近年、毎年約90億トン以上、2番目に多いアメリカは約50億を排出し、全世界の多くを占めています。日本は5番目に多い国です。一人当たりの排出量(年間)ではアメリカが最も多く約15.1トン、日本は約8.5トンとなっています。
国名 | 排出量(M-ton) | 一人当たり排出量(ton) |
中国 | 9,528 | 6.8 |
アメリカ | 4,921 | 15.1 |
インド | 2,308 | 1.7 |
ロシア | 1,587 | 11.0 |
日本 | 1,081 | 8.5 |
ドイツ | 696 | 8.4 |
韓国 | 606 | 11.7 |

日本の温室効果ガスの排出量の内訳
日本の温室効果ガスの排出量の内訳は下記の通り、温室効果ガスの中で二酸化炭素の比率が 約91%と極めて高いことが分かります。
二酸化炭素(CO2)
[比率]…91.7%
[用途]…化石燃料(石炭、石油、天然ガス)の燃焼など
メタン(CH4)
[比率]…2.4%
[用途]…農業関連、廃棄物の埋め立て、燃料の燃焼など
一酸化二窒素(N2O)
[比率]…1.6%
[用途]…燃料の燃焼、窒素肥料の生産・使用など
ハイドロフルオロカーボン(HFCs)
[比率]…3.8%
[用途]…冷媒、断熱材の発泡剤、半導体の洗浄剤
パーフルオロカーボン(PFCs)
[比率]…0.3%
[用途]…半導体の製造プロセスなど
六フッ化硫黄(SF6)
[比率]…0.2%
[用途]…電気の絶縁体など
三フッ化窒素(NF3)
[比率]…0.0%
[用途]…半導体の製造プロセスなど
地球温暖化を防ぐために私たちにできること
くらしの中の省エネを考えることは非常に重要です。また、買い物にマイバッグを持っていけば、レジ袋をもらう必要はありません。レジ袋は、作るのにもエネルギーが使われていますし、ゴミとして燃やすときにも二酸化炭素が発生します。
最近は、使う資源やエネルギーの量が少ないなど環境に優しい製品には、環境ラベルがついています。その土地の季節に合った食べもの、省エネルギーの電化製品、紙やプラスチックなど素材を再生した商品を買いましょう。あとはできるだけ自家用車ではなく、徒歩や自転車で、あるいは公共交通機関を使うようにするのも、温暖化防止に役立ちます。
Source: EDMC/エネルギー・経済統計要覧2021年版