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国際排出権取引協会(IETA)が炭素市場でのブロックチェーン活用に関するガイドラインを発表

IETAは炭素取引のフレームワークを確立するため、数年前から自主的炭素市場(VCM)における健全な発展を図るためデジタル技術の活用を調査し、今年に入りブロックチェーン活用のためのガイドラインを発表した。

ガイドライン策定の背景

IETAは、デジタル資産「炭素(カーボン)」熱の急速な高まりを背景に、ガイドライン作成を決めた。これまでに、ゴールド・スタンダードのようなVER(Verified Emission Reduction)認証機関に対して、適切なラベリングを行うとともに、二重売買を防ぐためカーボン・クレジットをエスクロー口座に保管するよう要請した。また、すべてのVER認証機関にブロックチェーンプロバイダーをレビューするよう求めている。さらに、今後様々なデジタル資産が創出されると予想される中、信頼性担保のためのガイドラインは欠かせないとして、カーボンクレジットの暗号資産化したトークンは、既存の炭素排出量の削減を証明するための規格に基づくものでなければならないとIETAは求めている。


初版ガイドラインの概要

  • 信頼できる基準:デジタル資産(トークン)である「炭素(カーボン)」は、検証・登録されたプロジェクトに付与されるもので、それらのプロジェクトはカーボンクレジット制度またはスタンダードに認証されなければならない。

  • レジストリ管理:カーボンクレジットのトークン化を許可するための基準・制度が必要。それらの基準・制度はトークンの管理を果たすためのシステムを備えていなければならない。

  • トークン化の対象:未検証、またはキャンセル・無効化されたカーボンクレジットはトークンの対象にはならない。

  • 透明性:すべてのトークン発行者は、本人確認を行う手続き(Know Your Customer, KYC)とマネーロンダリング対策(AML)の審査対象となる。これは利用者保護と透明性確保のために重要である。

  • ITセキュリティ:サイバー脅威から保護するための実績ある手法の導入は必須。

  • 請求権:請求権が認められるのは、無効化されたトークン化クレジットのみ。無効化せず、クレジットを保有するだけでは請求の対象とはならない。


カーボンクレジットのブロックチェーン(トークン化)事例


最後に

炭素市場におけるブロックチェーン活用に関するガイドライン・規制の多くは、まだ十分に実行されていない。IETAは、市場プレーヤーがこれらのガイドラインを正しく実行すれば、市場の成長促進につながると指摘する一方、正しく行われない場合は、自主的炭素市場(VCM)における誤ったブロックチェーンが、市場の信頼を脅かす可能性があると言及している。


引用:IETA Releases Guidelines on Blockchain Use in Carbon Markets, https://carboncredits.com/blockchain-use-in-carbon-markets/

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