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CO2ゼロイベント(オフセット)の開催に関するガイドライン


CO2ゼロイベント

背景

ここにきて環境対策に付加価値を見出し、率先してCO2オフセットに取り組む企業が増え始めている。

これまではイベントや会議の開催においては、会場提供者、設営者、飲食業、主催者、プレゼンター、参加者、共催者など、さまざまなステークホルダーが関係することから、直接的・間接的にも大きな経済効果が期待できる一方で、開催に伴う環境・エネルギー資源の消費が自然にマイナスの影響を与える側面があることが課題としてあげられてきた。

理由として、こういった経済活動に伴う環境ダメージの影響が不透明であることや、開催に伴う活動範囲が広範囲かつ複雑であること、一方で対策に関わる人材不足や対策のわかりにくさから、業務的・経済的負担をしても取り組むメリットが見出しづらいというのが主な障害となっていた。

しかし、そうした障害を乗り越えて、イベント・会議の開催においても、CO2をゼロにしたいと希望する主催者が増えている。中には、率先して先行事例を作り上げることで、今後同様の取り組みを検討する企業を後押したいと考える企業も出てきている。そうした取り組みが、企業のサステナビリティにつながるだけでなく、中長期的には人や自然の豊かさにも寄与することで全ての関係者が繁栄・発展していくという考えが根本にある。

さらに、専門的な知識が求められてきたCO2排出量の可視化や、企業による環境改善の発信においても、デジタル技術等の発展に伴い、企業の経済的・人材的負担を軽減しうる技術が市場に登場しはじめている。こうした企業のCO2マネージメントをサポートする技術の発展は、前述の企業のような取り組みや市民の消費行動が新たな価値を求めはじめていることを示唆している。 


目的

本ガイドラインはこうした背景を踏まえて、初めてイベントのCO2オフセットを検討される企業に対し、基本的な取り組みの流れや、具体的事例などを紹介することを目的に作成した。これまでCO2排出量を算定・削減したことがない企業でもすぐに取り組めるように、どのような支援ツールやメリットがあるかについても紹介する。

なお、本ガイドラインはイベント・会議を開催する企業における環境対策にかかる課題やニーズ調査を踏まえて作成しているが、内容の不備・誤りがあった際には公正に修正する所存である。


オフセットは全てのイベント・会議において実行が可能である

 ここであげるCO2オフセットの取り組みは、下表(出典:環境省)に挙げるイベント・会議は全てにおいて、適用可能である。

カテゴリー

会議・イベント例

博覧会

1. 来場者50万人以上の博覧会及びそれに準ずる地方博覧会 2. 都市緑化フェア

フェスティバル

​1. 複合型イベント(フェスタ・フェアなどを含む) 2. 地方公共団体主導の文化祭 3. 学生中心の文化祭・学園祭 4. 博覧会という名称をつけた中小規模のイベント 5. 祭り・パレード・景観などに関わる催し(桜まつりなど)、多様な形態のイベント 6. 地方公共団体主導の物産展など

見本市・展示会

1. 一般の民間企業・団体が出展することのできる見本市・展示会

会議イベント

1. 日本を含めて2カ国以上の国からの参加者のある国際会議 2. 業界・学会などの各種団体が開催する諸団体開催国内会議 3. 地方公共団体が開催する開催国内会議

文化イベント

1. 民間諸団体又は企業をスポンサーとする音楽・演劇及び特別美術展 2. 地方公共団体主導の文化イベント 3. 常設ではない美術展

スポーツイベン

​1. 民間諸団体又は企業をスポンサーとするスポーツイベント全般 2. 国・日本体育協会の主催する競技大会 3. 地方公共団体主導のスポーツイベント

販促イベント

1. 企業名や商品名を全面に打ち出した販売促進活動の一環として行われる店頭イベント 2. 新製品発表会 3. 単独展示会 4. 販売店大会

市民イベント

1. 季節の行事や冠婚葬祭(歓送迎会、お花見、クリスマスパーティー、結婚式、誕生日会等) 2. 町内会・自治会主催のイベント



オフセットイベント・会議の企画・立案

まず、CO2オフセットのイベント・会議の開催にあたって、どのような問題を解決しなければならないのか。それは、イベント・会議の開催の企画・立案段階において、次に示すような内容を実施する担当者を決定し、実施時期と大まかな予算を整理・把握しておくことによって解決する。また、企画段階において、CO2オフセットのイベント・会議を開催することによる、企業のメリットを明確化しておくことも重要である。


イベント・会議の省エネの取組み

 また、イベント・会議の開催に伴い発生する資源の利用や、移動などに伴うエネルギー消費について、計画段階で予め洗い出し、それぞれの項目についてどのような対策が可能かを検討し実施することも、CO2オフセットのイベント・会議の開催においては価値ある取り組みである。


CO2可視化およびカーボンオフセットの取り組み

 CO2オフセットイベント・会議を開催する上で、最も解決しなければならない問題が、CO2排出量を計算し、可視化する作業であり、また開催に伴い排出されるCO2のオフセット(カーボンオフセット)の実施である。


なぜならば、CO2排出量の計算においては、これまで外部コンサルティング企業などのサポートを得て実施してきた企業が多いからだ。一方で、ここにきて、弊社のように、基本の活動データを入力することでこうした手続きを自社で自動化しうるWebシステムの導入を提案する企業も登場しており、今後は、イベント・会議の開催における手続きにおける企業の負担は軽減されると見込んでいる。


 また、カーボンオフセットの実施においては、これらの取り組みが新たな企業価値を創造する物差しとなりつつある。これまでオフセット費用については、参加者から募る方法が考えらてきたが、加えて、新たな顧客ニーズを後押しする先行事例と捉えることで、新たなビジネス価値を創造することも可能である。


情報管理・外部への発信

CO2オフセットイベント・会議の開催において収集されるCO2排出量の削減効果や、カーボンオフセットに伴う社会貢献活動については見える化し、わかりやすく情報発信・蓄積していくことが、社内教育や企業価値を高めるだけでなく、顧客への信頼にもつながる。これまでCO2オフセットに取り組んできた企業の多くは、外部のコンサルタントに依頼して実施する企業がほとんどであったが、前述のようなデジタル技術を活用することによって、CO2排出量の削減や企業の取り組みを可視化して発信することが可能となってきている。また、近く我が国の政府においても、企業におけるイベント・会議のゼロエミッションを推進する取り組みが始まっている。


以上の基本的な取り組みを実施する体制や知見が社内で構築されることにより、イベント・会議の開催におけるCO2オフセットが新たな企業価値を創造し、今後、あらゆるステークホルダーを後押しすることが期待されている。


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